【Washed部門 準優勝】
GLITCH COFFEE&ROASTERS
Colombia /EL Porvenir/Geisha/Washed
ロースター:鈴木清和さん
◆COFFEE COLLECTION WORLD DISCOVER「Washed部門 準優勝」の結果を聞いて、ご感想をお願いします
「GLITCH COFFEE&ROASTERS」は、今回の3部門の中でも「Natural部門」や「Innovaton部門」のコーヒーに注力しているイメージが強かったと思うので、あえてWashedで勝つことにすごく意味があると考えていました。なので、率直に嬉しかったです。
◆今回の豆を選んだ理由を教えてください
正直、Washedでインパクトのあるいい豆を見つけるのは大変でした。Geishaの中でもよりフレーバーの強い豆とも迷いましたが、今回選んだColombia Narino EL PorvenirのGeishaはバランスがよく、冷めた時に味わいが変わります。カッパーの方たちが、どんなふうに、どのぐらいの時間をかけて味を取るかを想像した結果、今回の豆を選びました。
◆「Colombia /EL Porvenir/Geisha/Washed」のフレバーコメント
ジャスミン、マンダリン、マンゴー、ベルガモット、グアバ、パッションフルーツ、スーパークリーン、ロングフィニッシュト
◆鈴木さんが考える美味しいコーヒーの定義とは?
努力されているもの、努力が伴っているもの。
肥料を変えたり、ハンドピックで収穫したり、精製方法にこだわったりと、探究熱心で努力を続けている産地のコーヒーは美味しいです。産地だけでなく焙煎士もバリスタも、美味しいコーヒーは努力してこそできるものだと思います。
◆COFFEE COLLECTION WORLD DISCOVERに向けて、焙煎や味づくりで意識したこと、対策したことなどあれば教えてください
今回出品したロットは、焙煎が難しい豆です。さまざまなことを見極めないと一瞬で味が変わってしまう上に、出ない味もあります。なので、焙煎には細心の注意をはらいました。
そのほかには、審査がカッピングで行われることを意識し、その時間内に1番いい味が出てくるように焙煎をコントロールしています。コーヒーは熱い状態から冷めていく時間経過の中でインプルーブしていくわけですが、カッピングの場合はお客様に提供するドリップコーヒーと比べて、目の前にある時間が短い。なので、短い間に味が出てくるようインプルーブするタイミングを手前に持ってきながら、悪い味が出ないように調整しました。一番いいポイントをどこに持っていくのかは大切です。
もうひとつ注力したのが、いい豆を探すことです。GLITCH COFFEEでは普段から、できるだけ多くのサンプルをカッピングして、いい豆に出会えるチャンスを逃さないようにしています。どんな豆でもやっぱり、まずは自分でカッピングして飲んでみないとわかりませんからね。もちろん、新しい豆をたくさんカッピングするのは大変です。でもそうしないといい豆は見つからないですし、もともと量が少ない希少な豆は他店に買われてしまう可能性もある。いい豆を見つけるための努力は怠りません。
◆読者の方、COFFEE COLLECTIONに来場予定の方に向けてメッセージをお願いします
今年は初めて3つの精製方法別にWORLD DISCOVERの審査会が行われたこともあり、それぞれの部門を勝ち抜いた多様で個性的なロースターが出店するので、きっと例年以上におもしろいフェスになると思います。まさに、最先端のユニークなコーヒーがそろう、ほかにはないマニアックなフェスです。
COFFEE COLLECTION WORLD DISCOVERのような大会に出場するお店は「美味しいコーヒーをつくりたい」と努力している人だと思います。なぜなら、チャレンジをしているから。世界トップクラスのコーヒーをぜひ多くの方に楽しんでほしいです。
◆最後に、お店の紹介をどうぞ
「限りある時間の為の価値のある一杯を提供する」
2015年に日本の喫茶店文化が息づく街、東京神保町で創業以来、シングルオリジンにこだわり、産地個性の素晴らしさを表現したライトローストのスペシャルティコーヒーを提供しています。神保町・名古屋・大阪に続き、2023年4月には銀座店をオープン。農園のたゆまぬ努力と情熱が注がれた、トップオブトップのコーヒーを数多く取りそろえ、これからもお届けしていきます。