私たちの食生活にとって欠かせない、果物。その中には、市場でもそう多くは出回らない“最高ランク”と呼ばれるものがあります。2019年幡ヶ谷に、その最高ランクの果物にこだわった「果実店canvas」がオープン。併設のフルーツパーラーでは、品質の良い果物をたっぷり使ったスイーツが堪能できます。

実は同店を開く前、長年和菓子作りにたずさわっていたという異色の経歴を持つオーナーに、今まさに旬の果物を使ったメニューや、お店を開くまでの少し変わったいきさつについて伺ってきました。

 

“最高に美味しい果物だけ”にこだわるフルーツパーラー

2019年9月、幡ヶ谷駅から徒歩6分の場所にオープンした「果実店canvas」。“最高品質の果物”のみを厳選して取り扱う果物屋さんです。店舗内には14席ほどのフルーツパーラーを併設しており、大田市場などで仕入れたばかりの新鮮な果物を使ったスイーツが味わえます。

ところで、“最高品質の果物”とは一体なんでしょうか。例えばスーパーなどに並んでいる果物には品種などしか表示されていませんが、本来果物には産地や色、形、味、生産方法などで細かくランク付けがされています。

また果物の旬は極めて短く、最高に美味しい時期は1年のうちたったの1〜2週間、長いものでも1ヶ月ほどしかないそう。果実店canvasで取り扱うのは、最高ランクの果物の中でも、一番美味しい旬に収穫されたものだけ。例えばラフランスなら、「特秀(とくしゅう)」という最高ランクでかつ、1ヶ月ほどしかない旬の時期に収穫されたものだけを提供しています。併設のフルーツパーラーでは、そんな貴重な果物を使ったスイーツが味わえるのです。

 

15年間身を置いた和菓子業界から、果物屋さんの道へ

店主の佐藤圭太さんは同店をオープンする前、15年もの間、和菓子業界にたずさわっていました。その時に開発した「いちご大福」がきっかけで、果物屋さんと知り合い、果物の奥深さに魅了されていったそう。

Photo by果実店 canvas

佐藤さんが果物屋を開いたのは、「果物がもつ本来の味わいを、多くの人に知ってもらいたい」と考えたから。実際に食べてもらった方がより果物の美味しさを理解してもらえると思い、フルーツパーラーを併設しました。

佐藤さんは和菓子の知識はありましたが、果物や洋菓子においては素人。そこで別のフルーツパーラーで働きながら洋菓子作りの基礎を学び、パフェやシロップ、コンポートなど果物を使ったスイーツを独自に研究。

「パフェ作りも最初は全然うまくできなくて」と話す佐藤さん。現在のスタイルを完成させるまでには、様々な本や雑誌を参考にしたそう。ちなみにパフェの造形は、盆栽の「アシンメトリー(左右非対称)であるのが美しい」という考え方に着想を得たとのこと。

モンブランパフェ 2,400円(税込)

 

和菓子の技術が活かされた“旬のフルーツ”を贅沢に味わえるパフェ

併設のフルーツパーラーでは、パフェとフルーツサンド、パンケーキの3種類のスイーツを提供しています。いずれの商品も見た目や味わいが評判ですが、なかでも切りたてのフルーツやジェラート、焼き菓子など多種類のパーツで構成されるパフェは、和菓子作りにたずさわっていた頃の経験や技術が垣間見える、ここでしか味わえないメニュー。

「和菓子には『五つ盛』といって、5種類それぞれ異なる色、形、素材で作る上生菓子があります。そのイメージで毎回パフェの内容や構成は全部変えるようにしています」と佐藤さん。何度も通いたくなるのは、訪れるたびに新しい発見や驚きがあるからかもしれません。

取材に訪れた11月に提供されていた「モンブランパフェ」には、柿やりんご、みかん、ラフランスなど、秋に旬を迎える果物が種類豊富に入っています(内容は仕入れ状況により変化)。

果物の上には秋の大地に見立てたパイが敷かれ、その上には渋皮栗や紫芋のジェラートやメレンゲ、栗の甘露煮、焼きチーズなどが。紅葉を表現したスターフルーツは、甘納豆の作り方を応用し、薄切りにしたスターフルーツを蜜漬けにし乾燥させたのだそう。果物の美味しさをじゅうにぶんに詰め込んだ、珠玉の逸品です。

 

果物の旨みをダイレクトに感じる極上フルーツサンド

白く柔らかなパンにクリームと果物を挟んだフルーツサンドは、ボリュームも味わいも大満足の美味しさ。

フルーツサンド(ラフランス、早生みかん) 1,000円(税込)

フルーツサンドは2切れで500円からと、「最高級の果物を使っているのに、価格はひかえめ?」と思ったら、あえてそうしているそうで……。「まずはフルーツの美味しさを知ってもらうのがこのお店の役割なので、フルーツサンドはあまり原価を考えず、たっぷりとフルーツを入れるようにしています」とのこと。

今の季節にオススメのラフランスのサンドをひとくち頬張ると、歯ざわりがしっかりした果肉の中から果汁がジュワッとあふれ、素材の旨みが口のなかいっぱいに! 思わずため息が漏れてしまうほどの満足感に包まれます。

テイクアウト用の手提げ袋には紙のクッションが。小さな宝物を持ち帰る気分に。

最高品質の果物だけを使用したこだわりのスイーツが堪能できる、果実店canvas。その時期に出回っている果物の中でも、最高に美味しいものだけを味わえるのはとても贅沢なことです。今までよく食べていたつもりの果物も「えっ、こんなに美味しいものがあるの?!」なんて思うかもしれません。美味しいフルーツに癒されたくなったら、ぜひ足を運んでみてください。

 

◆果実店canvas(カジツテン カンヴァス)
住所:東京都渋谷区西原2-33-14 DWELL西原0001
営業時間:12:00〜18:00(L.O.17:00)
定休日:水曜(不定休あり)
HP:https://www.fruit-canvas.jp  ※平日のみHPから席予約が可能
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