コーヒー好きの間では夏の定番となりつつある“コールドブリュー(水出しコーヒー)”。水でゆっくりと抽出するコールドブリューはお湯で淹れるコーヒーと比べて苦味や酸味が抑えられ飲みやすいことが特徴です。

2018年夏、CafeSnapはこのコールドブリューに大注目! カフェ&自宅でのコールドブリューの楽しみ方を4本の連載記事で提案します

 

<INDEX>
【Vol.1】2018夏!コーヒー専門店や喫茶店のコールドブリュー最前線
【Vol.2】コーヒー器具メーカー“HARIO”に聞いた!簡単&美味しいコールドブリューの作り方
【Vol.3】カクテルみたいなコーヒーも!? 2018年の夏はアレンジコールドブリューに注目!
【Vol.4】レシピを大募集! みんなのコールドブリューアレンジ 総集編

 

Vol.1では、PASSAGE COFFEE、眞踏珈琲店、ブルーボトルコーヒーの3軒を取材。お店によってそれぞれ異なるコールドブリューの作り方とそのこだわりをお聞きしました。

 

【浸漬式】フルーティなコーヒーの透明感とすっきりとした後味が際立つ!PASSAGE COFEE

2014年のワールド・エアロプレス・チャンピオンシップで優勝した佐々木修一さんがオーナーをつとめるPASSAGE COFFEEは、エチオピアやケニアなどアフリカや中南米の豆を浅煎りに焙煎したコールドブリューを提供。

「豆の個性を感じることができて、飲み終わった後に豆が持つ甘みや心地よい後味が残るコーヒーを目指しています」と佐々木さん。

ケニアのコールドブリューは爽やかですっきりとしていながら、カシスのような甘さを楽しめる一杯。そんなコールドブリューをPASSAGE COFFEEでは、豆を長時間、冷水に浸して抽出する“浸漬式”で作っている。その作り方とは?

◆材料
水 1000cc (できあがり約900cc)
コーヒー豆(浅煎り) 80g

◆抽出時間
約10〜12時間

◆作り方
Step1:材料を用意。コーヒー豆は中細挽きにする
Step2:市販のコーヒー用フィルターに入れたらシーラーで封をする
Step3:容器にフィルターを入れ、冷水を注ぐ。コーヒー豆全体に冷水が浸透するように、スプーンでフィルターを沈める
Step4:5℃の冷蔵庫で約10〜12時間おいたら、フィルターを取り除いてできあがり

(写真:左上から時計回りに)

◆美味しさの秘密
Point1:透明感を際立たせるために“完全に冷水だけ”で作る
浸漬式の中でも様々な作り方があるコールドブリュー。お店によっては最初に少量お湯を注ぐ場合もあります。PASSAGE COFFEEは完全に冷水だけで抽出。

実際にお湯を注ぐパターンもやってみたそうですが、お湯を使うとコーヒーが濁ったり、ざらついた味わいになってしまったとのこと。最初から冷水だけを使用し、その後も5℃の冷蔵庫の中で抽出するコールドブリューは産地ごとの個性と透明感が際立つ味わいに。

Point2:店では氷とのバランスを考えて少し濃いめに
「アイスドリンクは難しくて」と語る佐々木さん。その理由は溶けていく氷にあるとのこと。コールドブリューは一口目、「少しだけ濃いかな」と感じる濃度にし、2、3分たって氷が溶け始めた頃に味のピークがくるようにしている。

PASSAGE COFFEE オーナー 佐々木修一さん

◆PASSAGE COFFEE(三田)
住所:東京都港区芝5-14-16 大正堂ビル1F
営業時間:平日7:30〜19:00、土日9:00〜19:00
最寄駅:三田駅・田町駅
CafeSnapみんなの投稿:https://cafesnap.me/c/6371

 

 

【滴下式】深煎りコーヒーのコクと芳醇な香りを堪能! 眞踏珈琲店

本好き、お話好きが集まる神保町の“眞踏珈琲店”。店主の大山眞踏さんは、表参道の蔦珈琲店を独立後、自宅にあった5000冊を持ち込み、本と相性のよい神保町に喫茶店を開いた。

「コーヒーが美味しくて、雰囲気が良くて、楽しく雑談できる」そんな場所を目指して作ったという眞踏珈琲店では、コーヒーは “ブラジル・サントスNo.2 19番”に絞っていて、「いつ来ても変わらない味」を大事にしている。

メニュー上では、“アイスコーヒー”という名前で出されている水出しコーヒー。豆の甘さとウィスキーのような艶やかな香りはインパクト大で、氷が溶けてコーヒーと馴染んでくると、すっきりとした印象も。

インテリアとしても美しいダッチコーヒーサーバーで水出しコーヒーを作っている眞踏珈琲店。ポタポタと点滴のように落ちる水がコーヒー豆を浸透することで抽出がされるため“滴下式”と呼ばれている。中央の豆を入れるガラス容器はとても繊細で、昨年の夏だけで7つも割れてしまったそう。そんなダッチコーヒーサーバーでの作り方とは?

◆材料
水 1000cc (できあがり約900cc)
コーヒー豆(中深煎り) 150g

◆抽出時間
約15〜16時間

◆作り方
Step1:材料を用意。コーヒー豆は極細挽きにする
Step2:ダッチコーヒーサーバーの中央のガラス容器に豆を入れる
Step3:豆の表面を軽く押さえて平にする
Step4:サーバーにセットしたら、ペーパーフィルターを上にのせる。フィルターをのせることで、落ちてきた水が中央に集中せず、全体にいき渡るようにする
Step5:コックで滴下を調整する
Step6:約15〜16時間かけて抽出し、一晩冷蔵庫で寝かせたらできあがり

(写真:左上から時計回りに)

◆美味しさの秘密
Point:一滴一滴じっくりと抽出したコーヒーを一晩寝かせてさらに濃厚に
馴染みのある人が多いブラジルの豆。中深煎りで焙煎している豆の甘さや香りを引き出しつつ、雑味を抑えるために滴下式を選んだという大山さん。

作り始めて、2時間ほどでようやく最初の一滴が落ちるダッチコーヒーサーバーは、アイスコーヒーが主役になるこれからの季節、フル稼働に。できたコーヒーを冷蔵庫で一晩寝かせると「信じられないくらいに濃厚に変化します」と大山さん。

眞踏珈琲店 店主 大山眞踏さん

◆眞踏珈琲店(神保町)
住所:東京都千代田区神田小川町3-1-7
営業時間:月〜土曜11:00~23:00、日祝12:00〜21:00
最寄駅:神保町駅
CafeSnapみんなの投稿:https://cafesnap.me/c/5723

 

 

【浸漬式・ブリュワリー仕様】フィルターでコーヒーを濾過しクリアな味わいに!ブルーボトルコーヒー

「美味しいコーヒーを多くの人に届けたい」というビジョンのもと、アメリカと日本で店舗数を拡大しているブルーボトルコーヒー。現在コールドブリューは日米ともにクラフトビール会社と連携して製造。ビールを作るときに使用される“フィルター”で濾過することでクリアな味わいを作り出しています。

もともと夏になると大量のコールドブリューを各店舗で作らなければいけない、という課題があったブルーボトルコーヒー。アメリカ西海岸のベイエリアでは、クラフトマンシップのあるコーヒーショップとクラフトビール店の交流が日常的にあったので、ブリュワリーで使っていないタンクを使用し、コーヒーとビールの職人が協力してコールドブリューを作るようになったそう。そうすることで、「どこで飲んでも美味しい」という味の均一性がとれた大量のコールドブリューを作ることが可能に。

「日本ではアメリカに比べてマイクロブリュワリーが少ないので、同じようにコールドブリューを作れるようになるまでには大変な道のりがありました」と語るのは日本のブルーボトルコーヒーでクオリティコントロールを担当するケビンさん。栃木県のうしとらブルワリーとの提携が決まってからは、理想の味を作るために何種類ものフィルターを試すなど試行錯誤を重ねてようやくレシピを完成させた。

通年はブレンド豆の“スリー・アフリカズ”で作られているコールドブリュー。今夏(6月中旬から9月末)は初めてエチオピア、ケニア、ブルンジなど、3種類のシングルオリジンが入れ替わりで登場するとのこと。まろやかで雑味や濁りのない味わいと、華やかなアロマをぜひ楽しんで。

◆作り方
Step1:コーヒー豆を中細挽きで用意する
Step2:タンクの中に水とコーヒー豆をいれて、かるく攪拌し抽出する
Step3:タンクの下部にある金属フィルターで一次濾過、続いて外付けの目が細かい“精密フィルター” で二次濾過をする
Step4:パッケージングし、店舗へ。店舗ではサーバーから一杯ずつグラスへ注ぐ

◆美味しさの秘密
Point:精密フィルターで微粉を濾過し、香りと味をクリアに
たくさんのコールドブリューを作るにあたって、ブルーボトルコーヒーがこだわったのは味をクリアにするために微粉を取り除くことができる精密フィルター。豆がもつ味わいや香りをダイレクトに楽しめます。

クオリティコントロールのケビンさん、ロジスティクス(物流・購買)の笹山さん

 

◆ブルーボトルコーヒー 清澄白河ロースタリー&カフェ(清澄白河)
住所:東京都江東区平野 1-4-8
営業時間:8:00~19:00
最寄駅:清澄白河駅
CafeSnapみんなの投稿:https://cafesnap.me/c/495

 

ひとことでコールドブリューと言っても、お店によって美味しさの作り方とこだわりは様々。ぜひあなたなが訪れたカフェのコールドブリューをCafeSnapのアプリの中で「#coldbrew」「#コールドブリュー」のハッシュタグをつけて投稿してみてくださいね!

来週は、「コーヒー器具メーカー“HARIO”に聞いた!簡単&美味しいコールドブリューの作り方 (Vol.2)」をアップ予定。どうぞお楽しみに!

 

Interview&Writing: Ayako Oi (CafeSnap)

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