コーヒーの楽しみ方や概念を広げてくれる“ペアリング”や“コラボレーション”。本連載では話題のメニューを通して、ものづくりの姿勢や開発秘話などを紹介していきます。

第一弾は、Blue Bottle Coffee(ブルーボトルコーヒー) × HiO ICE CREAM(ヒオ アイスクリーム)のコラボレーションで生まれた「NOLA FLOAT(ノラフロート)」 と「COLD BREW COFFEE JELLY(コールドブリューコーヒーゼリー)」を紹介。2社のコラボによって生まれた美味しさの相乗効果とは? Blue Bottle Coffee取締役の矢野 健一氏とHiO ICE CREAMの創業者、西尾 修平氏に伺いました。

 

2019年の新作ノラフロート(600円・税抜) ※Blue Bottle Coffee 全てのカフェで販売

2019年新作ノラフロートはアイスクリームを一新

ノラフロートは、Blue Bottle Coffee創業者のジェームスフリーマン氏が考える“美味しいカフェオレ”をコンセプトに作った「ニューオーリンズ」に、HiO ICE CREAMの「美瑛シングルオリジンミルク」を1スクープ加えた、夏限定のアイスドリンク。香り豊かなカフェオレと、ミルクの旨みを生かした口溶けの良いアイスは、時間が経つごとに混ざり合い、クリーミーな味わいに変化していく過程を楽しめます。

矢野氏:ノラフロートは昨年も発売したメニューですが、今年はアイスクリームをHiO ICE CREAMの「美瑛シングルオリジンミルク」に変更しました。「美瑛シングルオリジンミルク」を選んだのは、これまでにないほど“なめらか”で“シンプル”だったから。アイスは食感があるほどに存在感を主張しますが、HiO ICE CREAMはなめらかでコーヒーとなじみながら溶けていきます。香料・保存料などを使っていないので、ミルクの味だけがしっかりと感じられるシンプルさも絶妙でした。

西尾氏:「美瑛シングルオリジンミルク」は 牛乳、砂糖、生クリームのみで作っていて、単体で食べるとミルクの濃厚さを感じますが、後味はさっぱりしています。ノラフロートを作るときは、ミルク本来の美味しさを楽しんでもらいながらも、コーヒーを引き立たせる名脇役になりたい、そんな気持ちでした。

 

共通点は、全てのプロセスで情熱を持って取り組む姿勢

数あるコーヒー店とアイスクリームショップ。この2社がコラボレーションするにあたり、なにか共通点があったのでしょうか?

矢野氏:Blue Bottle Coffeeは「Seed to Cup(種からカップまで)」、HiO ICE CREAMは「Farm to Cup(農場からカップまで)」というように、素材の生産地から商品になるところまで、全てのプロセスに関わる人が、情熱を持ち、全力で取り組んでいる点が共通していて、ものづくりの姿勢に共感できました。

 

アイスクリームと氷の間の“シャリシャリ感”が堪らない……

コーヒーもアイスクリームも、変化していく面白さ

商品開発で難しかった点とは?

矢野氏:テストキッチンで2回の試食を実施しました。ブランドエクスペリエンスチーム、プロダクションチーム、クオリティチームなど多くの人が参加して行ったのですが、人によって味覚が異なるので、意見をすり合わせていくのは難しかったですね。ただ、みんなが共通して目指していたゴールは「面白いね」という感覚。

最初はアイスクリームだけ、コーヒーだけを味わい、そこからだんだんと溶けていくアイスによって、甘くなったり、コクがでてきたりと味が変化していきます。コーヒーはどうしても一色の液体になりがちですが、アイスを加えることで味のグラデーションが楽しめるところに面白さを感じました。

 

コールドブリューコーヒーゼリー(350円・税抜)※東京大丸カフェスタンド、神田カフェを除く全てのカフェで販売

誰もが楽しめるコールドブリューコーヒーゼリーへ進化

そして、ノラフロートの試飲会の際に、Blue Bottle Coffeeのキッチン担当のひらめきで生まれたというのが、新作のコールドブリューコーヒーゼリー。時期によって産地が変わるコールドブリューをゼリーにし、HiO ICE CREAMの「美瑛シングルオリジンミルク」を1スクープ。一般的にコーヒーゼリーには、コーヒーフレッシュを足すのが定番ですが、アイスクリームがその代わりにクリーミーなミルク感を担っています。

矢野氏: 去年のコールドブリューゼリーは、ブロック型にカットされたゼリーにパンナコッタクリームを添えていました。今年はアイスクリームも入っているのでお子さんでも楽しめるようになっています。また、ゼリーとアイスクリームがうまく絡むように今年はゼリーをクラッシュしました。

 

クラッシュされたゼリーとアイスクリームを一緒に味わって

掛け算することで膨らむ、美味しさの可能性

Blue Bottle CoffeeもHiO ICE CREAMも、他社とのコラボレーションで商品を作るのは初。コラボレーションによって生まれた相乗効果とは?

矢野氏新しい楽しみ方、飲み方を提案できる。コーヒーの可能性が広がっていくことですね。コーヒーがアイスクリームと掛け合わさることで、違う顔を持つ。見た目のインパクトも生まれる、それが面白いですね。

西尾氏:シンプルだからこそ、コーヒーと合わせることで楽しみ方の幅が広がるというのはアイスクリームにも言えることです。アイスクリームがコーヒーの中で溶けていく途中の味わいはコーヒーがあってこそです。

また、アイスクリーム単体では感じられない味の輪郭(コントラスト)もコーヒーがあることでわかりやすくなります。濃厚だけど、さっぱりとしたアイスクリームの魅力をコーヒーが花開かせてくれている印象もありますね。

 

限定店舗でしか味わえないメニューも登場

今後さらに新たなコレボレーションの予定はありますか?

西尾氏:アイスというと夏のもののように感じられますが、夏には夏の良さが、冬には冬の良さがあります。冬になると牛から採れるミルク自体が濃厚になり、アイスも濃厚になります。季節にあわせて採れるミルクで、新たなコラボ商品も作っていきたいですね。

 

早速、6月13日からは池袋カフェ限定メニューとしてBlue Bottle CoffeeのレモネードにHiO ICE CREAMのレモンシャーベットをのせた「レモンサンデー」、京都カフェ限定の「クッキーサンド アイスクリーム」も発売。カフェに訪れる新たなきっかけにもなるコラボメニューは今後も必見です。

池袋カフェ限定のレモンサンデー(600円・税抜)
京都カフェ限定のクッキーサンド アイスクリーム(500円・税抜)
(左)Blue Bottle Coffee取締役の矢野 健一氏、(右)HiO ICE CREAMの代表 西尾修平氏

 

◆店舗情報


Blue Bottle Coffee 代官山 コンセプトショップ
2015年に日本に上陸。デリシャスネス、ホスピタリティ、サステイナビリティを信念に美味しいコーヒーを追求。現在国内に14店舗を展開。

住所:東京都渋谷区代官山町20-23TENOHA DAIKANYAMA &NEXT1階
営業時間:平日11:00~20:00、土日祝10:00~20:00
出店期間:5月1日~10月末
HP:https://bluebottlecoffee.jp/

HiO ICE CREAM
代表自らが素材選びのために日本中の生産地を訪問。手間を惜しまず小ロットずつで生産するクラフトアイスクリームは、素材本来の味を引き出した味わい。

住所:東京都世田谷区奥沢7-4-12
営業時間: 水〜日曜、祝日 11:00 – 18:00
休日: 月・火曜
HP: https://hioicecream.com/

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