12月19日、カップ・オブ・エクセレンス(COE)をテーマにした、丸山珈琲×CafeSnapオンライン・スペシャルイベントが開催されました。日本を代表するロースターで、バイヤー、コーヒーの品評会の国際審査員でもある丸山珈琲代表・丸山健太郎氏と2017年世界バリスタチャンピオンシップ2位の鈴木樹バリスタ、CafeSnapの大井が全国のコーヒーファンと共に、COEの魅力に迫りました。

スペシャルティコーヒーの国際品評会である「カップ・オブ・エクセレンス(以下、COE)」。日本を代表するロースタリー、丸山珈琲は、毎年数々のCOE入賞ロットを厳選して買い付けています。

中でも2020年は、待望の初開催となったエチオピアを含む5カ国のCOEチャンピオンロットを落札。12月15日からエチオピアのCOE優勝ロットが販売されるにあたり、カップ・オブ・エクセレンスをテーマに、「丸山珈琲×CafeSnapのオンライン・スペシャルイベント」を開催しました。丸山珈琲代表・丸山健太郎氏、2017年世界バリスタチャンピオンシップ2位の鈴木樹バリスタ、CafeSnap代表・大井によるトークセッションや、鈴木バリスタによるフレンチプレスのレクチャーなどが行われました。

 

最高権威のコーヒー品評会「カップ・オブ・エクセレンス」

資料提供:丸山珈琲

「カップ・オブ・エクセレンス」とは、コーヒー豆の生産国ごとに年に一度行われる、スペシャルティコーヒーの品評会のこと。開催国の生産者であれば誰でも出品することができますが、その審査は世界一厳しいともいわれ、最低基準のチェック、国内審査員および世界各国から招集された国際審査員による2段階のカッピング審査の計3段階で行われます。

経験豊富な審査員の厳正なテイスティングのもと、味や香りなどを細かく点数化。最終審査で87点以上を獲得したロットのみが「カップ・オブ・エクセレンス」の称号を得ることができます。COEは組合や貧富の垣根を超え、すべての生産者が平等に評価される権威ある品評会です。

その後、入賞ロットは世界中のバイヤーが参加するネットオークションにかけられ、品質に見合った正当な金額で売買されることも大きな特徴。バイヤーと生産者間ではダイレクトトレードが行われ、売上金がきちんと生産者に渡ったのかを確認できる、流通の透明性も確保されています

コロナ禍での開催となった2020年のCOEは、COEを主宰するNPO団体「ACE(Alliance for Coffee Excellence Inc.)が世界5ヵ国から選出したグローバル・コーヒー・センターズ(日本では丸山珈琲を含む2ヵ所)が代表してカッピング審査を実施。丸山氏と国際審査員の資格を持つメンバーが参加しました。

資料提供:丸山珈琲

丸山氏は、COEは、最高のスペシャルティコーヒーを追求する生産者とバイヤーを結ぶ“究極のマッチングシステム”だと話します。「以前は、本当にいい生産者がどのエリアにどのように存在するのかが不明確でしたが、COEによって、名の知れた巨大農園ではなく小さな農村の生産者が高く評価されるというどんでん返しが起きました。コーヒーの地図が描き換えられたのです」

 

鈴木バリスタが抽出方法をレクチャー

今回行われたオンラインイベントでは、鈴木バリスタによるデモンストレーションのもと、参加者はエチオピアCOEとコスタリカCOEの優勝ロット(それぞれ浸漬式のコーヒーバッグまたは豆)を自宅で抽出。鈴木バリスタがそのポイントなどを解説しました。

・コーヒーバッグによる抽出方法

【用意するもの】
マグカップ
タイマー (4分にセット)
コーヒーバッグ
熱湯(170ml)
はかり

  1. マグカップにコーヒーバッグを入れ、沸騰したお湯をバッグ全体にかかるように30ml注ぐ。4分タイマーをスタートし、30秒蒸らす。
  2.  残りのお湯(140ml)を入れ、チャプチャプとコーヒーバッグを上下に3回ほど振って漬け込む。
  3. タイマーが鳴ったら、コーヒーバッグを再び上下に10回ほど振り、引き上げる。このとき、バッグから垂れてくるコーヒーは、ある程度液切れするまで落とし切ってよい。

 

・フレンチプレスによる抽出方法

【用意するもの】
フレンチプレス
タイマー(4分にセット)
コーヒーの粉(中挽き・17g)
熱湯(300ml)
はかり

  1. 豆はあらかじめ中挽きにしておく。フレンチプレスは、ドリップよりも味が出にくい抽出方法のため、ペーパードリップのときよりもやや細かめに挽くのがおすすすめ。
  2. フレンチプレスにコーヒーを入れ、沸騰したお湯を150ml注ぐ。4分タイマーをスタートし、30秒蒸らす。この蒸らしの工程でコーヒーから出てくるガスをしっかりと抜く。そうすることでコーヒーの粉がお湯にしっかりと接触でき抽出が十分にされやすくなる。
  3. 残りのお湯(150ml)を液面全体にかかるよう回し注ぐ。
  4. タイマーが鳴ったらプランジャーを下ろしてカップに注ぐ。フレンチプレスに少し液体が残るように注ぐとカップに粉が入りにくい。

 

コーヒーの概念が変わる、COEチャンピオンロットの味わい

レクチャーの後は、参加者と一緒にコーヒーを飲みながら、それぞれのロットの解説と味についての意見交換が行われました。

・2020年 エチオピアCOEチャンピオン  ニグセ・ゲメダ氏

ニグセ・ゲメダさん(一番左) 写真提供:丸山珈琲

ブラジルで初めてCOEが開催されてから21年目となる今年、ついにコーヒーの原産国・エチオピアで「カップ・オブ・エクセレンス」が初開催されました。記念すべき初代エチオピアCOEチャンピオンに輝いたのは、ニグセ・ゲメダ氏。

これまでニグセ氏は、近隣の複数の小規模農家と合同で一つのロットを生産する“ステーション”に出荷していましたが、COEでは一農家という単位で優勝を果たしました。これはCOEの醍醐味のひとつでもあります。

「非常に華やかな香りが印象的です。カルダモンのようなスパイシーな風味も感じます」と、丸山氏。鈴木バリスタからは「カップをテーブルに置いたままでも、フルーティーな香りが立ち上ってきます」との感想があがりました。イベント参加者から「一口含んだ瞬間、爆発的に香ります」「ドライマンゴーのような香りを感じる」と興奮の声が上がると、2人が大きく頷く場面も見られました。

 

・2020年 コスタリカCOEチャンピオン  ホエス・ボニージャ氏

ボニージャ一家 写真提供:丸山珈琲

今年のコスタリカCOEでチャンピオンとなったのは、ホエス・ボニージャ氏のゲイシャ種です。ボニージャ家は、過去にも何度もCOEに入賞するコーヒー生産の名門一家。丸山珈琲とは10年以上も取り引きがあり、丸山氏も毎年訪問するほどの付き合いだといいます。

「素晴らしい透明感があり、シロップのような甘みと共に、とろみを感じます。淹れたてはオレンジリキュールのような香りが特徴ですね」と、丸山氏。参加者からは「普段飲んでいるものと、後味のキレが格段に違う」「美しい酸味を感じます」などの感想が寄せられました。

 

高品質な豆だからこそ、再現性の高い淹れ方で、時間による味の変化を楽しんで

常に最高のコーヒーを求め、新たなチャレンジを続ける丸山珈琲。「COEチャンピオンロットを、コーヒーバッグやフレンチプレスで飲むのはもったいないのでは?」との声もある中、高品質の豆だからこそ、“最も再現性の高い淹れ方で、誰でも美味しく淹れられること”に重点をおいているといいます。

「コーヒーバッグやフレンチプレスなら、どなたでも手軽に、しかもお店と同じ味を自宅で楽しんでいただけます」と、丸山氏。プロ中のプロともいえる2人でも、特にこのコロナ禍において、“手軽で美味しいこと”の価値をより強く感じたといいます。

また、丸山氏によれば、温度によって味わいの感じ方が変わるため、いいコーヒーほど15〜20分と時間をかけてゆっくりと味わうのがおすすめとのこと。「高品質のコーヒーは、時間が経ってもエグ味が出ません。温度が下がると酸味や甘味が鮮明になるので、カップの中での変化をぜひ楽しんでください」。

 

コーヒーには多くの人を幸せにする力がある

ジョークやプライベートトークも飛び出す和やかな会となった今回のイベント。最後に丸山氏は、コーヒーには多くの人を幸せにする力があることを、この1年であらためて実感したと語りました。「皆様の力をお借りしながら、よりコーヒーやCOEの魅力を発信していきたいと思っています。美味しいコーヒーを楽しむことで、少しでも豊かな暮らしを送っていただければ嬉しいです」。

丸山珈琲では年明けより、グアテマラ、ニカラグア、エルサルバドルのCOE優勝ロットも順次発売予定。世界中のコーヒーファンたちが注目するCOE受賞コーヒー、ぜひその味わいを体験してみてください。

 

◆商品情報
・2020年エチオピアCOE1位
テイスティングコメント:ジャスミン、オレンジブロッサム、ピーチネクター、マンゴーの風味。
丸みのある口当たり、とても甘く、複雑で華やかな味わい
価格:80g 10,800円/40g 5,400円/コーヒーバッグ 1,836円
発売:12月15日より
販売場所:丸山珈琲各店、オンラインストア

・喫茶特別メニュー
テイスティングメニュー(西麻布店)2,500円
1日1組限定メニュー(軽井沢本店・ハルニレテラス店・小諸店)1人10,000円 ※要予約

・2020年コスタリカCOE1位
テイスティングコメント:チェリー、マンゴー、コアントロー、はちみつ、ジャスミンの風味。
シルキーな質感、素晴らしい透明感
価格:80g 4,860円/40g 2,430円/コーヒーバッグ 1,080円
発売:コーヒーバッグのみ12月15日より先行販売。他は順次。
販売場所:丸山珈琲各店、オンラインストア

※価格はすべて税込み
※2021年1月より、2020年グアテマラCOE1位、2020年ニカラグアCOE1位、エルサルバドルCOE1位も順次発売予定

◆店舗情報
丸山珈琲 西麻布ショールーム
住所:東京都港区西麻布3-13-3
TEL:03-6804-5040
営業時間:11:00〜19:00
定休日:なし
HP:https://www.maruyamacoffee.com
オンラインストア:https://www.maruyamacoffee.com/ec
CafeSnap みんなの投稿>> https://cafesnap.me/c/97

 

取材・写真・文 RIN

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