日常生活の中で、存在が当たり前になりつつあるコーヒー。しかし、私たちの元に届くまでには「美味しいコーヒー」を届けたいという情熱を持った多くの人々が関わっています。

3月28日(水)からブルーボトルコーヒーで販売開始になった “Yemen Port of Mokha Al-Jabal Lot 26(イエメン ポート・オブ・モカ・アル ジャバル ロット26)”もそのひとつ。日本初上陸を記念して、創業者のジェームス・フリーマン氏、グリーンビーンバイヤーのチャーリー氏、Port of Mokhaのモクタール氏が参加するトークイベントが開かれました。

“小説を読んでいるときに引き込まれるのと同じような感覚で、
ひとくちひとくち飲むたびに惹きつけられた”
by ジェームス・フリーマン

ジェームス氏がそう語ったPort of Mokhaは、コーヒーの歴史を語る上で欠かせないイエメンで作られたコーヒー。ブルーベリー、柚子、スパイスケーキのような風味が特徴で、時間が経つごとに変わっていく複雑な味わい、丸みのある口当たり、そして透明感が最大の魅力です。


その起源や産地、品種など、コーヒーを学んでいくほどに特別な想い入れがでてくるイエメンのコーヒー。しかしながら、イエメン産の高品質な豆を見つけることは非常に難しく、ジェームス氏自身、過去に「探すのを諦めよう」と思った時期があったそう。その分、今回のPort of Mokhaに出会ったときに想いは再燃。素晴らしい味わいはもちろん、コーヒーが持つストーリーにも感銘を受けたと言います。

急傾斜の山、極度の乾燥、厳しい環境で生まれる“特別な味わい”

Port of Mokhaが作られているのは、コーヒー産地の中でも特に標高が高い海抜2150m。いまなお内戦が続くイエメンで、人々を守るために生産者の家は急傾斜の山の上に存在しています。気温の変化があり、乾燥している高地での栽培は、他の産地にはない複雑な味わいを生み出します。

美味しいコーヒーが生まれる産地には、必ず“チャレンジ”がある

しかし、高地なだけで美味しいコーヒーができるわけではありません。熟した赤い実のみを収穫し、丁寧な精製処理が求められるため、モクタール氏は自ら産地へ出向き、200以上の農家と提携。生産者に寄り添い、コーヒーを飲んだことがなかった彼らにその価値や可能性を提示しながら、収穫や精選処理についての教育を続けてきました。その努力と愛情がPort of Mokhaへと繋がっていきます。

いまだ戦争と隣り合わせのイエメン、内戦に巻き込まれながら命がけで脱出

さらにモクタール氏への困難は続きます。そのひとつが、2015年の出来事。モクタール氏は収穫したコーヒーのサンプルを持って SCAA(スペシャルティコーヒー アソシエーション オブ アメリカ)に向かっている途中、イエメンでは内戦が勃発。イスラム教シーア派の武装組織フーシに拉致されてしまいました。

空港は爆破され、帰路を絶たれた彼は緊迫した状況の中で、コーヒー貿易の最古の港として知られるモカ港を思い出し、命がけで脱出。モカ港にあった小さな釣り用ボートを使って海を渡り、空路でSCAAへ向かいます。

それは今からたった3年前のこと。絶体絶命の時にもコーヒー豆を手放さなかったモクタール氏とその素晴らしいコーヒーに、会場では称賛の声が上がりました。

ブルーボトルで飲んだ一杯のコーヒーが、すべてのはじまり

2018年の今、モクタール氏はイエメンのコーヒーを世界に繋ぐ活動をしています。そんな彼がコーヒーに興味をもつ“きっかけ”となったのがまさにブルーボトルコーヒー。

かつて「コーヒーは焦げたポップコーンの味がする飲み物だと思っていた」というモクタール氏。サンフランシスコのブルーボトルコーヒーで初めてエチオピア イルガチェフェを飲んだとき、ブルーベリーとハニーのような甘さのあるコーヒーに衝撃を受けたところから、彼のコーヒーキャリアはスタートします。

その後、ブルーボトルコーヒーで開かれていたカッピングに参加するようになり、親切なバリスタたちがコーヒーの産地や、その環境を改善するための取り組みを教えてくれたことが今の活動に繋がっていきます。

生産者の生活や健康、栽培を支援するためにモカ財団を設立

イエメン系アメリカ人として、「自分の中にあるアメリカとイエメン、それぞれのアイデンティティを繋げてくれたのがコーヒーだった」というモクタール氏。今回ブルーボトルコーヒーで販売されたPort of Mokha一杯につき100円がイエメンのために設立した非営利団体“モカ財団”に寄付されることになっています。その資金は、生産者の生活や健康、現地の水質改善や品質を向上させるためのコーヒーラボなどに使われます。

生産環境が過酷なぶん、コーヒー豆は小さくて硬く、焙煎技術が求められるので、販売が許される店自体がごくわずか。モクタール氏は「イエメンはコーヒー豆も、りんごも、人も背が小さいんだよ」と笑います。

ブルーボトルコーヒーの各店舗でもなくなり次第終了という希少なPort of Mokha。コーヒーが私たちのもとに届くまでのストーリーを想像しながら、ぜひ味わってみてください。

 

◆Yemen Port of Mokha Al-Jabal Lot 26(イエメン ポート・オブ・モカ・アル ジャバル ロット26)
1杯 1600円(税抜き)
精製処理:ナチュラルプロセス
テイスト:ブルーベリー、柚子、スパイスケーキ

・オンラインではパーフェクトリー グラウンド パックで販売中
https://item.rakuten.co.jp/bluebottlecoffee/c040/
※数量限定で各店・オンラインともになくなり次第販売終了

 

 

Writing : Ayako Oi (CafeSnap)

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